リペイントするインジケーター
EAを開発する際に最もご依頼いただくのが、インジケーターのサインに基づいて取引を行うという依頼です。その際に、たまにリペイントするインジケーターに遭遇することがあります。
リペイントとは
リペイントというのは文字通り、インジケーターの描画がリペイント(再描画)されることです。要するに今見たサインが、10分後には消えていたり、移動しているという状態です。これがよく起こるのはマルチタイムフレーム(MTF)系のインジケーターです。例えば5分足をメインの表示足、MTFで1時間足を利用している場合に、5分足が確定してサインが出たとしても1時間足から見ると時間的には足の12分の1が経過した状態なので、残りの55分の間にサインの状態が変わることは多いに起こりえます。
リペイントを見てみる
MT4に標準で搭載されているインジケーターにZigZag というインジケーターがあります。これは高値、安値にポイントを設けて、それを線で結ぶインジケーターです。それが文字通りジグザグに表示されます。
こちらのチャートを御覧ください。現在下値を形成している途中です。
更に下落が進むと、ZaiZagの下の点が移動しました。
このように価格の変動に伴い描画が変わるというインジケーターは非常に多くあります。
リペイントは悪か?
このように描画が変わるとインジケーターとしては後出しジャンケンというような描画となるので、あとから見ると相場の下落、上昇を的確に捉えてるような表示をするインジケーターを作ることは非常に容易になります。よくあるのは情報商材などでこの特性を利用して、あたかも優秀な売買サインを出すようなインジケーターに見せかける事例は非常に多くあります。
必ずしもすべてのリペイントするインジケーターがそういった悪意を持った実装をされているわけではありませんが、それなりに注意して利用する必要があります。
リペイントを見分ける方法
リペイントするインジケーターを見分けるには、チャートを2つ開き、まず1つのチャートにインジケーターを配置して、数時間程度放置します。その後、もう1つのチャートにチャートに同じインジケーターを同じパラメーターで配置します。
そして、2つのチャートを見比べてみて、サインの位置がずれていればそのインジケーターはリペイントしているということが確認できます。
最後に
EA、インジケーター開発のご依頼を頂いた際には、当方にて検証を行いリペイントするものの際は基本的にご連絡するようにしているので、不安やよくわからない場合はご連絡いただければ幸いです。